
リフォーム豆知識
増改築とは住宅の「増築工事」と「改築工事」を合わせたもので、
増築工事とは床面積を増やすリフォーム、
改築工事とは床面積を増やさずに中の間取りを変えることを指します。
増改築リフォームは様々な法令の制限を受けます。特に床面積が増える増築工事は、建ぺい率や容積率、高さ制限など、法令を守って工事する必要があり、増築床面積によって建築確認申請が必要になることがあります。
10m2以下(約6畳)の増築なら建築確認申請は不要なのですが、それ以上の場合もしくは、防火地域と準防火地域の場合は10m2以下でも確認申請が必要になります。また、地域によって特別条例もありますので、市町村役場に確認することも必要です。
家の断熱効果を高めるのに有効なのが二重窓(内窓設置)です。
冬の暖房時、室内から逃げ出す暖かい空気の約58%は「窓やドアから」です。
夏の冷房時、室外から入り込むあつい空気の約73%は「窓やドアから」です。
住宅において使用されるエネルギーのうち約3割を占めているのがエアコンですが、窓を二重にして断熱性能を上げればエアコンなどで使用するエネルギー量を少なくできます。
二重窓の断熱効果で1年間に約20%の節電が期待できると言われています。
二重窓の効果
○断熱効果・・・ 窓からの熱の出入りが抑えられ エアコンの効きがよくなります
○防音効果・・・ 室外からの騒音や室内の音漏れ を抑えます(~40dB)
○結露軽減・・・ 熱を伝えにくい樹脂製ですので、 結露の発生を軽減します
○防犯効果・・・ 窓の破壊を手こずらせることで、 泥棒から狙われにくくします
ここ最近、日本中で大きな地震が起こっています。
阪神淡路大震災では10万棟を超える住宅が倒れ、特に1971年以前に建てられた住宅は、発生から20秒で70%が倒壊しそれが原因で5千人をこえる方が亡くなりました。
しかし、1981年以降に建てられた(耐震設計基準が大幅に改正された)建物は、わずか0.2%しか倒れませんでした。このことからも耐震リフォームの重要性が分かると思います。

間取りや構造によって地震に強い家・弱い家があります。
在来構法で建てられた木造住宅のうち、揺れに弱いとされる代表的な例は下記の通りです。
建物の1階に住居をつくらず、柱だけを残して、エントランスホールや駐車場として使用するときの1階部分をピロティといいます。地震に 対する抵抗力となる壁が少ないので、設計には適切な配慮が必要です。
基本的に木造住宅は壁が建物を支える役目をしています。壁が少ないと地震が起こったときに、柱や梁が建物の重さに耐え切れなくなり、 傾いたり壊れたりすることがあります。
一辺が4mを超えるような大きな吹き抜けがあると、地震時に建物をゆがめる恐れがあります。床は建物の強度を大きく左右するので、床が ない部分が多いと、それだけ地震にも弱くなってしまう可能性が高いのです。
まずは「誰でもできるわが家の耐震診断(PDF)」で、ご自宅をチェックしてみましょう。
シロアリは体長5ミリ程の大きさで暗くて湿気のある場所を好みます。
シロアリの繁殖時期は4~7月の春から初夏にかけて行われ、この時期に自宅付近に羽根アリを見つけると被害にあってる可能性が高いです。
シロアリは基本的には床下に生息し、トイレ、風呂場、台所などの水廻りに多く生息しますが、最近ではベタ基礎やユニットバスの普及により、玄関などの土間床部分にも被害が見られます。

シロアリの被害にあった木材は無数の穴が空いており、柱などはとてももろくなります。地震などの自然災害の時は家が傾くなどの被害も出るようです。
シロアリの対策は通気性を良くして湿気のある場所を作らないことです。また、ガラス繊維等で作られた防蟻・防湿シートを基礎下に敷き並べると、シロアリが突破できずに防ぐことができます。
シロアリ用の散布剤は危険な物もあるので、駆除については専門業者に任せたほうがいいでしょう。
今、新しく建てられる住宅はバリアフリー対応になっているところがほとんどです。
主に段差解消、手摺りの設置、スロープの設置、廊下 巾の拡大、トイレやお風呂の介助スペースの確保等、バリアフリー対応にすることで、みんなが安心して暮らせる住宅になります。
高齢者の事故発生場所は65%が住宅で、事故時の行動は居室や階段で「歩いていた」が3割です。また事故のきっかけは、転倒、転落が 56%と、家の中は思っているより危険が多いのです。
【寝室】
寝室は、布団の上げ下ろしや起き上がりを考慮するとベッドがいいでしょう。手すりをベットからドアまで付けておくと移動しやすくなります。
【廊下・階段】
廊下の幅は、車椅子一台が通れる広さが確保できるといいでしょう。また、長い廊下や階段などには手すりを設置し、階段の踏面にはすべり止めをつけましょう。夜間はフットライトを付け安全性を高めましょう。


【玄関】
玄関は段差をなくし、スロープにすると車椅子の方でもスムーズに出入りできます。もし、急なスロープしかつけられない場合は、手すりを下りるときの利き手側につけるといいでしょう。また、玄関内の上がり框(かまち)の段差が大きい場合は、踏み台を設置するといいでしょう。

【ドア】
ドアはなるべく引き戸にし、軽いものがいいでしょう。引き戸は手の力が弱い人でも利用しやすく、開き戸と違って、一度うしろに下がる必要がないので、車椅子使用者にも使いやすくなっています。

【トイレ】
トイレには手すりを設置しましょう。完全なバリアフリーを目指すには広い住宅でなければむずかしいですが、介助が必要な人や車椅子のまま入っていけるスペースがあるといいでしょう。

【洗面所】
洗面所にはイスを設置しておくと、座ったまま洗面や服の脱ぎ着ができます。洗面台は、洗面カウンター形式のものが便利です。鏡はイスや車椅子に座っていても、胸から上が見えるものを選びましょう。

【浴室】
すべりやすい浴室は床やバスタブ内に、すべり止め防止のマットを敷き、出入り口は段差が無いようにしましょう。
TOTOのHPには、浴室バリアフリー について詳しく紹介されています。
(写真はすべてTOTOカタログより引用)
介護のために必要な住宅リフォームは介護保険が利用できます。
介護保険では、介護のための住宅リフォームに対して要介護区分を問わず、消費税込みの上限20万円(1割は自己負担ですので18万円)まで支給しています。
※利用にはケアマネージャーを通して介護保険課へ事前申請書を提出しなければなりません。
また、各自治体では、これとは別に住宅リフォームに対する助成金を支給しているところもあります。これらの制度は申請しなければ支給されませんので、知らなければ介護が必要なご家庭にとって大きな負担となりますので、ぜひともご理解しておいていただきたい制度です。
対象となるのは、
1. 65歳以上の方(第1号被保険者)で介護認定(要支援~要介護)を受けている方
2. 40歳から64歳までの方のうち医療保険に加入している方(第2号被保険者) の方々のうち、
1. 入浴、排せつ、食事等の日常生活動作について介護を必要とする状態(要介護状態)
2. 虚弱な状態であって要介護状態とならないために適切なサービスを受けることが必要な状態(要介護状態となるおそれのある状態) にある場合に、
保険給付の対象となります。
なお、40歳から64歳までの方については、脳卒中、初老期痴呆など老化に伴って生じた要介護状態に対して、また訪問介護費用等については要介護区分に応じて、保険給付が行われます。
介護保険の支給対象となる住宅リフォーム例は以下をご参照下さい。
1. 廊下や階段、浴室、トイレ、玄関まわり等への手すりの設置
2. 段差解消のための敷居の平滑化、スロープ設置、浴室床のかさ上げ等
3. 滑り防止、および円滑な移動のための床材の変更(畳・じゅうたんから板材等へ)
4. 扉の取替え(開き扉から引き戸・折り戸等、ドアノブ交換、戸車設置等へ)
5. 洋式便座等への便器の取替え
6. 上記の住宅改修に付帯して必要となる改修(下地補強、給排水設備工事、路盤整備、壁/柱/床材の変更等
部位 | 詳細 | 点検項目 | 修繕時期 | 耐用年数 |
基礎 | ひび割れ、傾斜、不同沈下、床下換気口 | 5~6年 | ー | |
構造体 | 土台 | 腐れ、虫害 | 10~15年 | 20~30年 |
床組 | きしみ、浮き、たわみ、傾斜、腐れ、虫害 | 5~6年 | 10~15年 | |
軸組 | 変形、傾斜、腐れ、虫害 | 10~15年 | 20~30年 | |
小屋組 | 天井の下がり、建具開閉困難 | 10~15年 | 20~30年 | |
屋根 | 粘土瓦 | 割れ、ずれ、雨漏り | 5~6年 | 20~30年 |
スレート瓦 | 割れ、ずれ、雨漏り、色あせ | 4~6年 | 15~20年 | |
カラー鉄板 | 剥がれ、浮き、錆 | 3~5年 | 10~15年 | |
雨樋 | 塩ビ | 反り、変形、継ぎ目、詰まり | 2~3年 | 7~8年 |
外壁 | モルタル塗り | ひび割れ、欠け落ち、汚れ、雨漏り | 5~6年 | 15~25年 |
板張り | 割れ、反り、すき間、色あせ、雨漏り | 4~5年 | 15~20年 | |
外部建具 | 木製 | 建付け、付属金物、汚れ、色あせ | 2~3年 | 15~20年 |
アルミ | 建付け、付属金物、網戸 | 2~3年 | 20~30年 | |
戸袋、窓枠 | 木製 | 水切り、コーキング、汚れ、腐れ、雨漏り | 2~3年 | 15~20年 |
給排水設備 | 水漏れ、詰まり、臭気、排水不良、配管・器具の破損 | パッキン交換1~2年 | 10~15年 | |
浴室 | ユニット | 水漏れ、ひび割れ、汚れ、破損 | 故障の都度修理 | 10~15年 |
給湯器 | ガス | 水漏れ、臭気、異常発熱、異常炎、器具の異常 | 故障の都度修理 | 5~10年 |
内装 | 汚れ、しみ、変形、剥がれ、破損 | 2~3年 | 5~10年 | |
内部建具 | 木製 | 建付け、反り、ひずみ | 2~3年 | 15~20年 |
ふすま | 建付け、反り、ひずみ、破損、汚れ | 張替2~3年 | 10~15年 | |
障子 | 張替1~2年 | 15~20年 |
部位 | 工事の種類・工法 | 工事期間 |
浴室 | 在来工法の一般浴槽の入替 | 2~3日 |
在来工法の浴室をユニットバスに変更 | 5~7日 | |
在来工法の浴室を現場で造り替え | 7~12日 | |
既存のユニットバスの入替 | 4~5日 | |
トイレ | 床・壁・天井を新しくデザイン | 2~3日 |
床・壁を新素材でイメージチェンジ | 1~2日 | |
既存の和式トイレを洋式トイレに変更 | 1~2日 | |
既存の和式トイレの便器や便座の交換 | 1日 | |
キッチン | 同サイズのキッチンの取替え | 6~7日 |
キッチンユニットをオーダーし、新しい空間に変更 | 4~5日 | |
IHヒーターに取替え | 1~2日 | |
ビニールクロス(10㎡程度) | 既存のクロスに専用塗料で塗装 | 1~2日 |
既存のクロスを剥がし、新しく張替 | 1~2日 | |
既存ジュラク壁を取り除き、下地補修後に張替 | 1~2日 | |
既存のクロスに珪藻土を塗る | 1~2日 | |
床材張替(10㎡程度) | 畳撤去後、荒床根太で調整のうえフローリング張替 | 1~2日 |
畳撤去後、荒床根太で調整のうえカーペット張替 | 1~2日 | |
カーペットを剥ぎ、既存の下地にフローリング張替 | 1~2日 | |
カーペットを剥ぎ、下地調整後コルクに張替 | 1~2日 | |
既存フローリングにカーペットを張替 | 1~2日 | |
既存フローリングに防音フローリングを張る | 1~2日 | |
既存床撤去後、下地調整して電気式床暖房にする | 3~4日 | |
既存床に温水パネルマットを敷き、専用フローリング材を貼る | 1~2日 | |
屋根塗替・葺替 | スレート屋根や金属屋根の塗装 | 5~6日 |
スレート屋根に葺替 | 4~5日 | |
瓦屋根に葺替 | 6~7日 | |
外壁塗装・張替 | サイディングを再塗装 | 8~10日 |
サイディングを張替 | 15~18日 | |
モルタル外壁にサイディングを重ね張り | 15~18日 | |
サイディングに下地を造りタイル貼り | 18~23日 |